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2008.12.25 王子小劇場にて、
コロブチカ「Proof」見てきました。

大好きな後輩Yが演出助手していると連絡を貰い、
更にクリスマス割引が有るとの事でいそいそと向かいました。
Y嬢の関わってた芝居を見に行って、外れたって事がないので
楽しみにしてました。
しかも、前に見て感激した「三人姉妹」の演出さんだと言うし。

で。
実際物凄く良かったです!


すっかり時間が経ってしまいました。
やっと書く気になった頃には、だいぶ忘れてます(汗
とりあえず書いてみます。


この戯曲「Proof」はとても有名らしく、ピューリッツァー賞もとったそうだ。
(といっても、ピューリッツァー賞がどういう賞かいまいち知らなかった私。
Wikipediaってみたら、印刷物の報道・文学・作曲とかに与えられる
米国で最も権威ある賞だそうだ。ためになるなぁ。)

映画化もして、そちらの邦題は「プルーフ・オブ・マイライフ」(2006)だそうです。
グウィネス・パルトロウ、アンソニー・ホプキンス…中々のキャスティングですねぇ。
こちらも見てみたいところです。


さて肝心の内容ですが、
天才数学者を父(ロバート)に持つ娘(キャサリン)の、
数学者としての葛藤と恋が描かれています。
(…蛇足。
私、数学の天才っていう題材に弱いです。
だから、最初からかなり甘めです。)




20代で多くの業績を残した天才数学者ロバートは、
精神的な病気を患い、すっかり全盛期の力を失ってしまった。
毎日部屋に篭って何かをノートに書き綴っているが、内容は要領を得ないものばかり。
生活費を稼いでいる上の娘(クレア)は都会に住み、家には寄り付かず、
末娘キャサリンは彼の介護の為に大学をやめ、ただ一人そばに居続ける。

ロバートの死後、彼の教え子の数学者(ハル)がキャサリンの家を訪れる。
残されたおびただしい量のノートを見たいというのだ。
父から数学の才能と、その不安定な精神傾向を受け継いだキャサリンは、
最初それを拒否するが…。



あらすじはこんな感じです。



キャサリンの家のベランダ?玄関先のポーチ?みたいな所だけで
話は展開するんですが…その装置がとても丁寧に作られていたのに感動!
ポーチから階段で降りると、ブランコなんかも有って
本当に映画の中のちょっと田舎の一軒家って感じ。

私が前から2列目のほぼ真ん中で見ていたことと、
迫力あるテンポも良い台詞の応酬、で、その装置…柱に隠れて見えない部分も含めて。
まるでお隣さんを覗いているかのような臨場感でした!
うん、好み。


で、とにかく役者さんですよ。
一人だけ苦手な演技の人(姉クレア)が居た以外は、本当に良かった。
キャサリンの触れたら切れそうな位の神経質な演技に圧倒され、
ハルの理系っぽいダサ格好よさに癒され、
父ロバートの飄々とした姿と、病魔に冒された姿のギャップに切なくなり…。
いやぁ良かった。
クレアは…台詞の話し方が気に入らなかった。
アナリストってあんな俗物なの…?って感じで。
ちょい苦手でした。
一人一人がそんな感じでとても良いのですが、
絡むとさらに良くなるのです。
上にも書きましたけど、心地よい台詞の応酬。
心地よいといっても、怒鳴りあいも多いわけですが…。



まぁそんな風に色々書いてますが、
とにかく良い脚本だなーと思いました。
色々思ったのですが、私が見てて特に感じたのは
家族(大切な人)だから「許せないこと」「分かり合えないこと」って
確かに存在するんだよなぁってこと。
キャサリンとクレアの言い争いとか、かなりハラハラとしました。
(家族じゃないけど、キャサリンとハルの言い争いも)
思いやったつもりが相手を傷つけ、気にしたつもりが突き放し…
近すぎる存在だからこそ、起こるすれ違い。
勝手に自分の家族にも重ねてしまったりして。
難しいなぁって思いました。


正直、見終わって疲れるタイプの芝居では有りました。
ただそれが徒労感ではないので、凄く充実した気持ちになりました。
この演出家さん(前見た三人姉妹の演出の人)は今後もチェックしなくては。
あ、そうだ脚本だけでなく翻訳もとてもよかったのですよ。
この為に翻訳したそうで。
凄いなーそういう人がチームに居るって、とても強いと思う。


そんな感じで、大満足のクリスマスでした。
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